予防への想い
多くの方が「動物病院はペットが病気になったら行くところ」と考えておられるかと思います。
大切な家族である動物たちを、辛い病気から守り、肥満などの問題を避けて長く一緒に過ごすためには、健康な時から予防を心がけることが重要です。
毎日の防虫対策、毎年の予防接種や各種寄生虫予防をはじめとして、ペットへの避妊や去勢手術など、予め備えることで、様々な病気やトラブルを防ぐことができます。
また、定期的な健康診断のために通院することで、症状が出る前に早期発見して適切な治療をすることで軽いダメージで済む場合もあります。
中高齢期の動物への配慮として、水素ガス療法もいち早く導入しています。
当医院は”健康で長く一緒に過ごすこと”を目標として、一生を通した予防サポートを提供しています。
一生の予防にもつながる
「避妊・去勢」手術
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ペットも人間と同じで年齢と共に発症しやすくなる病気があります。女の子であれば乳腺腫瘍や子宮・卵巣の病気、男の子なら前立腺の病気などです。
これらの病気は、若い時期に避妊・去勢手術を行うことで、病気になるリスクを大きく低減することができます。
それらを踏まえて、当医院では子供を作る予定がないペットたちには避妊・去勢手術を行うことを推奨しています。また、ウサギ(特に雌)でも、生殖器系の疾患が多く、重篤化しやすいため、避妊・去勢手術は大切です。 -
避妊手術(女の子)の
メリット- 望まない妊娠を防ぐことができる。
- 卵巣および子宮の病気(子宮蓄膿症、卵巣腫瘍など)の発症を予防できる。
- 乳腺腫瘍のリスクを低減できる。
※犬の場合、初めての発情期の前に避妊手術をすることで乳腺腫瘍の発生率を0.05%に、2回目の発情の前なら8%にまで低減することが可能です。
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去勢手術(男の子)の
メリット- 前立腺肥大(雄性ホルモンが関与しているといわれている)や、肛門周囲の腫瘍、会陰ヘルニアなどの予防効果がある。
- 精巣腫瘍の発生を防止できる。陰嚢内に精巣が下りていない場合(陰睾)は精巣の腫瘍に繋がる可能性が高いため、早期の実施が大切。
- 犬のマーキング行動や、猫のスプレー行動、などの学習による問題行動が習慣として定着することを予防する効果がある。
- 性格が穏やかになるのでケンカなどによるケガのリスクを低減できる。
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避妊・去勢手術に適した時期
当院では、生後6か月頃での去勢・避妊手術をお勧めしています。
生後6か月ごろになったら、一度ご相談にいらしてください。手術に関するご説明と、手術実施に関連した身体検査(先天性病気の有無、精巣の確認、乳歯の有無など)を行います。その際、手術時の料金や注意事項(食事管理・来院時間)等もお伝えいたします。
いずれの手術も予約制となりますので、ご希望の方はご来院またはお電話にてご予約ください。 -
去勢手術・避妊手術時の埋没縫合
当院では、去勢手術・避妊手術後の術創の保護として、埋没縫合をお勧めしております。
従来の手術では手術後7-14日間程度、腹帯やエリザベスカラー等による傷(術創)の保護が必要でした。
埋没縫合は体内で吸収される縫合糸を使用し、傷(術創)の内側で縫合を行うため、縫合糸が外に露出することがありません。
そのため、基本的に傷(術創)の保護と抜糸が不要となり、動物のストレスの軽減、傷(術創)の自傷・裂開の予防に繋がります。-
犬の去勢手術埋没縫合
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犬の避妊手術埋没縫合
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毎年の予防「ワクチン接種・寄生虫予防」
犬や猫、(フェレット)にも、人間のインフルエンザのように、日常生活で感染する恐れのある感染症があります。
ワクチン接種は病原体を無毒化或いは弱毒化した抗原を投与することで、病原体に対する免疫力をつけ、感染を防ぐことが目的です。免疫力の獲得、維持には初年度の複数日の接種と定期的(年一回)の追加接種が必要です。
またフィラリアという寄生虫や、ノミ、マダニもペットに深刻な病気を媒介します。さらにノミやマダニは人に対する感染症を媒介することがあります。
毎月の予防で、それらの被害を未然に防ぎましょう。
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犬のワクチン
狂犬病ワクチン
生後3か月以上の犬は必ず年に一回、狂犬病の予防接種を受けるように法律で義務づけられています。
毎年の予防注射は必ず忘れないようにしましょう。
動物病院では一年を通して狂犬病予防接種を受けることができます。混合ワクチン
下記の伝染病を予防するために行うもので、生後6~8週頃に初回接種を行います。
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予防できる伝染病
- ステンバー
- パルボウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- パラインフルエンザ
- コロナウィルス
- レプトスピラ3種
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犬の狂犬病ワクチンと登録について
狂犬病は日本の周辺国を含む世界のほとんどの国・地域(150か国以上)で発生しており、世界的には多くの人が亡くなっています。(感染事例の99%は犬から感染)
そのため、日本ではすべての犬に対して毎年1回の狂犬病予防接種が義務付けられています。
生後91日以上の犬を飼い始めたら、30日以内に狂犬病予防ワクチンの接種が必要です。(子犬を飼い始めた場合には、生後91~120日齢の期間)
翌年以降も毎年1回の追加接種(4月1日~6月30日の間)が義務付けられています。(※)
※ 病気等の理由で狂犬病ワクチンの接種を見合わせる場合は猶予証明書の提出が必要です。また、犬の登録を行い、鑑札と注射済票を飼い犬に装着することも義務付けられています。 -
犬の混合ワクチンの種類
犬のコアワクチン
コアワクチンとは、死亡率が高い感染症をターゲットにしており、すべての犬への接種が推奨されているワクチンです。
抗体価を測定することで発症防御能を推測することが出来ます。コアワクチンで予防できる感染症 5種混合 6種混合 8種混合 10種混合 犬ジステンパー ○ ○ ○ ○ 犬パルボウイルス ○ ○ ○ ○ 犬伝染性肝炎 ○ ○ ○ ○ 犬のノンコアワクチン
地域や生活環境によってリスクがある場合に接種が推奨されるワクチンです。
これらの感染症は局所感染性であり、抗体価で発症防御能を判断することは出来ません。
また、レプトスピラに対する免疫持続期間は1年以下のため、毎年の接種が必要です。ノンコアワクチンで予防できる感染症 5種混合 6種混合 8種混合 10種混合 犬アデノウイルス(2型)感染症 ○ ○ ○ ○ 犬パラインフルエンザ ○ ○ ○ ○ 犬コロナウイルス感染症 × ○ ○ ○ 犬レプトスピラ(イクテロヘモラジー型) × × ○ ○ 犬レプトスピラ(カニコーラ型) × × ○ ○ 犬レプトスピラ(グリッポチフォーサ型) × × × ○ 犬レプトスピラ(ポモナ型) × × × ○ -
犬のワクチン抗体価検査について
近年はコアワクチンについては抗体価を測定することで発症防御能を推測できるようになりました。
従来は所定の接種プログラム以降、1年に1回の追加接種を行うことが推奨されていました。
これはほとんどの犬において十分な免疫(発症防御能)を保てるように決定されたもので、当院でも確実な免疫を維持するために、この方法を基本としております。 しかし、実際には各個体でワクチン接種による免疫の獲得量(抗体産生量)は異なります。
ご希望の方は毎年抗体価を測定し、その年のワクチン接種の必要性を判断することも出来ます。犬のワクチン抗体価検査のメリット・デメリット
メリット
・コアワクチンが対象とする感染症に対する発症防御能を推測出来る。
・オーダーメイドでワクチン接種時期を決めることが出来る。
・過剰接種を防ぎ、ワクチンアレルギーに遭遇する機会を減らすことが出来る。デメリット
・検査費用に加え、ワクチン接種の費用が必要になることがある。
・コアワクチンが対象とする感染症に対してのみ有効。
・ノンコアワクチンが対象とする感染症に対しては発症防御能の指標とならず、ワクチンを打たない場合には、これらの感染を防ぐ努力が必要になる。 -
猫のワクチン
室内飼育のネコも多いですが、ウィルス性鼻気管支炎などが蔓延しており、無症状でも感染している猫が多いとされています。定期的な予防接種で、感染や発症を予防してい必要があります。
混合ワクチン
下記の伝染病を予防するために行うもので、生後2か月齢頃に初回接種を行います。
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予防できる伝染病
- 予防できる伝染病
- ウイルス性鼻気管炎
- パルボウイルス
- カリシウイルス
- 白血病ウイルス
- 猫 クラミジア感染症
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猫エイズワクチン
猫エイズ(=免疫不全感染症)の予防のためのワクチンです。主にケンカによる咬み傷からウィルスが侵入し、感染します。
猫の病気の詳細へ -
猫の混合ワクチンの種類
猫のコアワクチン
どのような生活環境でも全ての猫に打つべきとされているワクチンです。
猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症は、猫の間で広く蔓延しています。これらは直接接触以外にも、間接接触や空気感染による感染します。そのため、室内飼育の猫でも予防しておく必要があります。コアワクチンで予防できる感染症 3種混合 4種混合 5種混合 猫ウイルス性鼻気管炎
(猫ヘルペスウイルス1型)○ ○ ○ 猫カリシウイルス感染症 ○ ○ ○ 猫汎白血球減少症
(猫パルボウイルス)○ ○ ○ 猫のノンコアワクチン
感染のリスクに応じて接種するワクチンです。
猫白血病ウイルス感染症の抗体価を測定することは出来ません。致死的な感染症でもあり、感染リスクに応じて定期的な追加接種が必要です。
クラミジア感染症の予防には1年に1回の追加接種が必要です。ノンコアワクチンで予防できる感染症 3種混合 4種混合 5種混合 猫白血病ウイルス感染症 × ○ ○ 猫クラミジア感染症 × × ○ その他の猫のワクチン:「猫免疫不全ウイルス感染症」
混合ワクチンには含まれず、単独のワクチンになります。
現在製造中止となっており、将来的には接種出来なくなる予定です。 -
猫のワクチン抗体価検査について
近年はコアワクチンについては抗体価を測定することで発症防御能を推測できるようになりました。
国内で流通している猫用混合ワクチンは所定の接種プログラム以降、1年に1回の追加接種を行うことが現在の添付文書でも推奨されています。
これはほとんどの猫において十分な免疫(発症防御能)を保てるように決定されたもので、当院でも確実な免疫を維持するために、この方法を基本としております。
しかし、実際には各個体でワクチン接種による免疫の獲得量(抗体産生量)は異なります。
ご希望の方は毎年のワクチン接種時期に抗体価を測定することで、その年のワクチン接種の必要性を判断することが出来ます。猫のワクチン抗体価検査のメリット・デメリット
メリット
・コアワクチンが対象とする感染症に対する発症防御能を推測出来る。
・オーダーメイドでワクチン接種時期を決めることが出来る。
・過剰接種を防ぎ、ワクチンアレルギーに遭遇する機会を減らすことが出来る。デメリット
・猫ヘルペスウイルス1型、猫カリシウイルスについては、抗体量と感染防御能との相関が乏しいとされています。そのため、検査結果で中等度以上の抗体価があっても完全に感染を防げる保障はない。(抗体価が高いほど、重症化を防ぐ可能性は高い)
・国内で流通しているコアワクチン自体が混合ワクチンであり、1つでも抗体価が不足していると、結局は混合ワクチンを接種せざるを得ない場合が多い。
・検査費用に加え、ワクチン接種の費用が必要になることもある。 -
フィラリア(屋内飼育でも油断は禁物!)
フィラリア症は、フィラリアという動物の心臓や肺動脈に住みつく寄生虫によっておこる病気です。動物フィラリアは大きくなると30cmにもなる寄生虫です。
これが寄生すると血行が悪化し、身体に色々な障害が起こります。放置すると死に至ることもありますので、重大な病気と言えます。また、犬の病気としてのイメージが強いですが、猫にも感染します。室外に行かない猫や室内犬だと、油断される方が多いのですが、猫のフィラリア感染報告の約40%が室内飼育でしたので、油断は禁物です。
猫の場合は肺に障害を起こすことが多いようです。猫については寄生する虫が少ないことから診断が難しい場合が多く、呼吸困難や咳、嘔吐などの症状が出た際には既に危険な状態であることがあります。
特に症状が無い場合でも突然重篤化することもあり得ます。
現在はまだ猫についての治療方法は確立されていないので、かからないように予防することが最も重要です。 -
ノミ
ノミは、激しいかゆみ、脱毛、湿疹などを引き起こします。
『ノミアレルギー性皮膚炎』や、「寄生虫(条虫)の媒介」などのトラブルをもたらすこともあるので、予防することが重要です。
一度、人の生活環境に入り込むと、早いサイクルで、「産卵→成長→繁殖→産卵」を繰り返すため、環境中の駆除が非常に大変になります。寄生が最も多いのは夏ですが、13℃以上の環境であれば繁殖可能なため、最近は冬でも犬や猫に対する寄生が見られます。
ノミは年間を通してお薬などで予防することがおすすめです。ノミの予防は、一定期間の駆除よりも年間通して予防をすることをお勧めします。
予防薬には、飲ませるタイプ、首筋にたらすタイプ、身体全体にスプレーするタイプ、などがあります。 -
マダニ
マダニがペットに寄生すると、貧血や皮膚病を引き起こしたりします。犬バベシア症や猫ヘモプラズマ症などの命に関わる重篤な病気を起こすこともあり、無視できないものです。
また、人間もマダニに咬まれることで、重症熱性血小板減少症(SFTS)という命の危険もある病気にかかることがあります。(致死率6.3~30%)この病気は現時点でも予防も治療も確立されていません。
このウイルスを運ぶマダニは日本中の草むらなどに生息しており、夏だけでなく、春や秋にも発生が多いとされています。駆除については動物病院で動物用医薬品であれば、ほぼ100%駆除が可能です。市販薬では効果が低いため、使用はお勧めできません。
ペットやご家族、ご自身の健康を守るために、ノミの駆除に注意を払いましょう。
おかにわ動物病院オリジナル「健康管理プログラム」
動物も人間も年齢を重ねるごとに病気のリスクが増大します。定期的な健康診断などでそれを予防していくことが、愛するペットと長く楽しく暮らしていくことに繋がります。定期検診によって病気を未然に防いだり、かかってしまっても早期に治療をすることで大事に至らずに済むケースもあります。
当医院では予防のためのプログラムを作成し、ペットたちの健康管理を推進しています。私たちと一緒に、大切な家族である動物の健康を守っていきましょう。
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犬の健康管理プログラム
年齢 必要な健康管理 備考 お家に迎えたら
その1健康診断 聴診や触診による身体検査、検便をお勧めしています。 お家に迎えたら
その2フィラリア予防 毎年5~12月は毎月のフィラリア予防が必要です。
成犬になると、1年間有効な注射薬による予防を選ぶことも出来ます。お家に迎えたら
その3便検査 消化管内寄生虫の発症が多い時期です。 生後6~8週齢
(生後約2か月)混合ワクチン接種
(1回目)当院では5種/6種/8種の混合ワクチンを使用しています。
種類については生活環境や月齢をもとにご相談させていただきます。生後10~12週齢
(生後約3ヶ月)混合ワクチン接種
(2回目)2回目の混合ワクチン接種から2週間以上経過すれば、抱っこやカートでのお散歩デビューが出来ます。まだ他の犬との直接的な接触は避けるようにしてください。 生後14~16週齢
(生後約4か月)混合ワクチン接種
(3回目)3回目の混合ワクチン接種から2週間以上経過すれば、お散歩デビューが出来ます。
お散歩中のトラブル回避のため、狂犬病予防接種も済ませておくようにしてください。生後16~18週齢
(生後約4~5か月)ノミ・マダニ予防 お散歩に行くと、ノミやマダニに感染する恐れがあるため、毎月の予防が大切です。
散歩中は異物の拾い食いに気をつけてください。生後91日以降~ 狂犬病予防接種
犬の登録生後91日以上の犬(※)を飼い始めたら、30日以内に犬の登録と狂犬病予防接種が義務付けられてます。
※子犬の場合は生後91~120日齢の期間
狂犬病予防接種:翌年以降は毎年1回、4月1日~6月30日の間に追加接種
犬の登録:犬の生涯に1回生後6ヶ月以降~
(理想は1歳までに)避妊・去勢手術 避妊手術や去勢手術は様々な病気の予防に繋がります。
避妊手術:乳腺腫瘍や子宮卵巣疾患の予防、
去勢手術:前立腺肥大、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫の予防生後40週齢以降
(生後約10か月以降)混合ワクチン接種
(追加接種)生後16週齢頃の3回目接種から6~12ヶ月後に免疫応答の強化のために追加接種をします。この追加接種以降は、1年に1回(※)の追加接種を継続します。
※毎年抗体検査を実施して、その子に合ったワクチンの接種間隔を決めることもできます。避妊・去勢手術
~1歳まで食事・体重管理 避妊・去勢手術後は体重が増えやすく、体重管理が大切です。
異物誤食による事故が最も多い時期です。1歳 健康診断 1歳になると、体の成長はほぼ止まって成犬となります。この時期に健康を正確に把握し、基準値を知っておくことはとても大切です。
愛犬の記念日に健康診断をプレゼントするという方も多くなってきているようです。バースデー健診等と言うようですが、素敵な考え方ですね。1~5歳 食事・体重管理
予防の徹底毎年のワクチン接種(※)やフィラリア予防、ノミ・マダニ予防を徹底しましょう。
混合ワクチン接種については事前に抗体検査を実施することで、接種間隔を決めることもできます。
肥満になりやすい時期ですので、関節疾患予防のために体重管理が大切です。また、皮膚疾患(特にアトピーや食物アレルギー、外耳炎)、尿石症の発症が多い年齢です。
当院では春先の予防時期に血液検査をお勧めしています。健康診断(血液・尿ドック)もお勧めです。5~7歳 予防の徹底
健康診断歯周病等の歯科疾患が増えてくる年齢です。デンタルケアの見直しや歯石除去を行うことが多い時期です。
犬種によっては心臓病や呼吸器疾患も少しずつ増えてくる年齢でもあります。春先の血液検査に加え、健康診断(血液・尿ドック/心臓・呼吸器健診)もお勧めです。7~10歳 定期的な健康診断
病気の早期発見・治療心臓病や腎不全、肝臓疾患等の内臓疾患、関節疾患が非常に増えてくる年齢です。
春先の血液検査に加え、秋~冬の時期に幅広い健康診断(わんわんドック)も受けておくと安心です。10歳以降 動物ドック
(総合的な健康診断)
病気の早期発見・治療各種内臓疾患に加え、腫瘍性疾患や白内障の発生も増えてくる年齢です。
犬の3大死因は、腫瘍/心臓病/腎不全とされています。特に腫瘍性疾患は血液検査では発見しにくいため、レントゲンや超音波検査も大切です。
当院では高齢犬の健康診断として、わんわんドックをお勧めしています。病気の発生率が最も高い時期であるため、年に2回程度の健康診断をお勧めしています。 -
猫の健康管理プログラム
年齢 必要な健康管理 備考 お家に迎えたら
その1健康診断 聴診や触診による身体検査、検便をお勧めしています。 お家に迎えたら
その2ウイルス検査
(FeLV/FIV)譲り受けたり、保護した猫にはウイルス検査(※)をお勧めしています。
※:猫白血病ウイルス感染症(FeLV)、猫エイズ(免疫不全ウイルス感染症:FIV)
同居猫がいる場合、検査結果が分かるまで同居の猫との接触は控えてください。お家に迎えたら
その3トキソプラズマ抗体検査 (ご家庭に妊婦さんがいる場合&希望者のみ)
抗体陰性(=感染歴がない)猫がトキソプラズマに感染すると、便にトキソプラズマを排出します。
トキソプラズマ抗体を持たない妊婦さんは、お世話の際に注意が必要です。お家に迎えたら
その4フィラリア予防 毎年5~12月は犬と同様、毎月のフィラリア予防が推奨されます。 フィラリア症では呼吸器症状のほか、突然死に繋がる場合もあります。 室内飼育でもフィラリア症に感染するリスクがあるため、注意しましょう。 お家に迎えたら
その5便検査 消化管内寄生虫の発症が多い時期です。 生後8週齢
(生後約2か月)混合ワクチン接種
(1回目)3種混合/5種混合ワクチンがあります。
3種混合:猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症5種混合:上記3種+猫白血病ウイルス感染症、猫クラミジア感染症
※5種混合ワクチンの初回接種前にはウイルス検査が必要です。生後12週齢
(生後約3ヶ月)混合ワクチン接種
(2回目)1回目の混合ワクチン接種から約4週間後に2回目のワクチン接種をします。 生後16週齢~
(生後約4か月)混合ワクチン接種
(3回目:任意)
※3種混合近年は確実な免疫獲得のために、生後16週齢以降で3回目の接種(初回の接種時期によっては2回目)を受けることが重要であるという報告もあります。
特に同居猫にウイルス症状を有する猫がいる場合、または猫白血病や猫エイズに感染している猫の場合には推奨させて頂いています。生後16~18週齢
(生後約4~5か月)ノミ・マダニ予防
消化管内寄生虫駆除室外にも出る猫は、ノミやマダニに感染する恐れがあるため、毎月の予防が大切です。
消化管内寄生虫にも感染する恐れもあるため、定期的な駆除が必要です。生後20週齢~
(生後約5か月)猫エイズワクチン
(任意)(同居猫に猫エイズ感染猫がいる場合/室外生活をする猫)
ウイルス症状を有する猫がいる場合猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)の予防。
現在製造中止となっており、将来的に手に入らなくなると思われます。生後6ヶ月以降~
(理想は1歳までに)避妊・去勢手術 避妊手術や去勢手術は様々な病気の予防に繋がります。
避妊手術:乳腺腫瘍や子宮卵巣疾患の予防、
去勢手術:スプレー行動等の問題行動の抑制、室内生活への順応生後26~52齢頃
(生後約9~10か月)混合ワクチン接種
(追加接種)2または3回目接種から6ヶ月後を目安に追加接種をします。
この追加接種以降は、1年に1回(※)の追加接種を継続します。
※毎年抗体検査を実施して、その子に合ったワクチンの接種間隔を決めることもできます。避妊・去勢手術
~1歳まで食事・体重管理 避妊・去勢手術後は体重が増えやすく、体重管理が大切です。
異物誤食による事故が最も多い時期です。1歳 健康診断 1歳になると、体の成長はほぼ止まって成猫となります。
この時期に健康を正確に把握し、基準値を知っておくことはとても大切です。
愛猫の記念日に健康診断をプレゼントするという方も多くなってきているようです。
バースデー健診等と言うようですが、素敵な考え方ですね。1~5歳 食事・体重管理
予防の徹底毎年のワクチン接種(※)やフィラリア予防、ノミ・マダニ予防を徹底しましょう。
混合ワクチン接種については事前に抗体検査を実施することで、接種間隔を決めることもできます。
肥満になりやすい時期ですので、関節疾患予防のために体重管理が大切です。また、皮膚疾患(特にアトピーや食物アレルギー、外耳炎)、尿石症の発症が多い年齢です。
当院では春先の予防時期に血液検査をお勧めしています。健康診断(血液・尿ドック)もお勧めです。5~7歳 予防の徹底
健康診断引き続き、泌尿器疾患(膀胱炎や尿石症)に注意しましょう。
また、猫では腎機能の低下が徐々に起こりやすい時期でもあります。
腎臓のレントゲン・超音波検査や尿検査を行っておくと、早期発見に繋がります。
健康診断としては、血液・尿ドック、腎臓・甲状腺健診がお勧めです。7~10歳 定期的な健康診断
病気の早期発見・治療腎不全に加え、心筋症や甲状腺機能亢進症、肝臓疾患等も増えてくる年齢です。ご自宅では食欲や飲水量の変化、体重の変化に気をつけてください。
症状に合わせて、定期的に各種健康診断の実施をお勧めしています。
この時期に幅広い健康診断(にゃんにゃんドック)を一度受けておくと安心ですね。10歳以降 動物ドック
(総合的な健康診断)
病気の早期発見・治療各種内臓疾患に加え、腫瘍性疾患や白内障の発生も増えてくる年齢です。
猫の3大死因は、腫瘍/腎不全/心臓病とされています。特に腫瘍性疾患は血液検査では発見しにくいため、レントゲンや超音波検査も大切です。
当院では高齢猫の健康診断として、にゃんにゃんドックをお勧めしています。病気の発生率が最も高い時期であるため、年に2回程度の健康診断をお勧めしています。